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人との意識の境界線を引くために

2024年8月5日
読了時間: 4分

更新日:8月7日



ヒーラー、セラピスト、カウンセラーなどは特に、一般的に「誰でも受け入れてくれそうな人」と思われていることが多いように思います。サイキックリーディングは、カウンセラーが行うセッションとは内容が異なりますが、クライアントさんの多くは、かなり深い内容まで話してくださいます。そういう意味では、クライアントさんのお話を受け止め、理解しようとする姿勢には、カウンセラーと少し似通っている部分もあると思います。そのため、サイキックリーディングを行う人も、この「誰でも受け入れてくれそうな人」として見られることが多いのかもしれません。


私のクライアントさんたちは本当に、本当に良識のある人たちばかりなので、変な言いがかりをつけるような人はいません。それに、クライアントさんのほとんどがご紹介によってご縁をいただいた方々なので、穏やかに、平和に、お互いに心地よくセッションを行わせてもらっています。


かなり昔、ご紹介ではないクライアントさんで、「ヒーリングを行った後に、15年使った物が壊れた」「ヒーリングのせいでペットが亡くなった」など、その他にもいろいろと言いがかりをつけて来た方が1名だけいました。新しい始まりの時に、それまで使っていた物が壊れることがあったり、強い邪気をたくさんオーラに抱えている人が浄化を受けた時に、物が壊れることもあります。ただ、その方が使っていた物については、一般的な寿命が4年ほどで、睡眠時以外は365日ほとんど肌身離さず身につけているような物でした。それを15年も使っていたのですから、いつ壊れてもおかしくありません。それはヒーリングとは全く別の話で、単純に、もうその物とのお別れのタイミングが来ていたのだと思います。


まあ、過去にそのような経験もあったので、私は好き嫌いなどの意思表示をすることによって、意図的にエネルギーの境界線を引くようにしています。私も人間です。いくらなんでも、言いがかりをつけて来るような人に対して、自分自身に我慢をさせてまで親切にしようなどとは思わないのです。


もちろん、それだけが理由ではありません。


好き嫌いなどのちょっとした意思表示をすることは、普段の人間関係の中でも、とても大切なことです。何かのテーマについて自分の意見を長々と主張するところまでいかなくても、Yes、Noを表明することで、相手との意識の境界線をしっかり引くことができます。好き嫌いも同じです。YesとNo、好き嫌いを言うと子供っぽく思われるのではないかと考え、そうすることを敬遠しがちな人も多いですが、言い方によって印象は変わります。自分なりの方法、自分のキャラを加味した形で伝えればいいのです。


そして、大切な人間関係や、末長くお付き合いしたいと思う相手ほど、関係に影響するようなことについては、YesとNo、好き嫌いをきちんと伝えておく必要があります。何でもかんでも自分の好みを相手に伝えれば良いということではありません。しかし、本当は嫌なのに嫌ではないふりをしたり、我慢し続けたりしていると、相手からすれば「これは大丈夫なんだ」と認識してしまいます。そうして少しずつ境界線が曖昧になり、後になってどちらかが不満を爆発させることにもなりかねません。


癒しに関係することを仕事にしている人、つまりヒーラーやセラピストとクライアントさんとの関係性は、少し間違えると、やや一方的なものになりがちではないかと思います。クライアントさんのご相談には、周囲の人には話せないような深い内容が含まれていることも多く、何度も相談をしていくうちに、ヒーラーやセラピストに対して「この人は私が何をしても受け止めてくれる」と捉えてしまう人も、実はまあまあいると思います。


ですが、「話を受け止めること」と「何をされても受け入れること」は、全く別の話です。クライアントさんの話を真剣に聞くこと、理解しようとすること、セッションを提供する側として丁寧に接することと、個人的に何をされても許すことは同じではありません。まして、セッションの中で深い話をしているからといって、価値観まですべて一致しているわけでも、プライベートな友人関係と同じでもありません。


受容する姿勢が、いつの間にか「無制限に許容してくれる人」へと相手の中ですり替わってしまうと、それまで良好だった関係の雲行きが怪しくなってしまいます。だからこそ、そのような事態を避け、長く良好な関係を築いていくためにも、ヒーラーやセラピスト側からの意思表示や境界線は必要なのだと思います。


そして私は、その境界線は、関係がおかしくなってから突然示すよりも、できれば関係を築く前の段階から、ある程度見えていたほうが良いと思っています。その人が何を大切にしていて、何を好み、何を嫌い、どこから先には入ってほしくないと思っているのか。普段からその人自身がある程度見えていれば、クライアントさん側も「この人は何でも受け入れてくれる人ではない」ということを自然に理解できます。


それは、クライアントさんを拒絶するための境界線ではありません。むしろ、お互いが相手を一人の人間として尊重し、心地よい関係を長く続けていくための境界線なのだと思います。


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